- まちづくり・地域活性課題
- Case
2019.05.28
秋田県 観光プロモーション「行け、行け、アキタ。」
一切の妥協なきクリエイティブが高く評価され、
幾多の賞を受賞。SNSでも広く拡散。
秋田犬が県内のさまざまな観光スポットを訪れて、秋田県の魅力を伝えていく「秋田犬の里」集中プロモーションキャンペーン。「行け、行け、アキタ。」のキャッチコピーのもと、JTB秋田支店と当社が連携し、2016年から2018年のプロモーション展開を実施しました。このプロモーションは秋田県への誘客促進にとどまらず、SNSで拡散されたり、交通公告グランプリなどで受賞されたりと、大きな反響を呼びました。
お客様のご要望
お客様からのご要望は2つありました。1つ目は、「秋田犬」をプロモーションのテーマに据えたうえで、食や祭り、温泉など県内の観光コンテンツを紹介し、観光情報の拡散と秋田県への誘客を促進すること。 そして2つ目が、首都圏の主要交通機関を活用したプロモーション展開です。効果的に媒体を選択することと、各種広告におけるクリエイティブ提案が鍵となりました。
当社からのご提供内容
クリエイティブへの徹底したこだわりが評価される
キャンペーン第1弾を実施した2016年から第4弾の2018年まで、秋田犬の「アキタ」をふるさと案内係として、県内の観光地や伝統・食などの魅力を現地からリポートするという設定をご提案。首都圏で県のPRをするように上司から命じられた「アキタ」が、秋田県のよさを実感するために県内各地を巡るストーリーにしました。そして、メジャーな観光どころから季節のお祭り、あまり知られていないフォトジェニックなスポットを秋田犬とともに紹介していくポスターを制作しました。
主な観光スポットは細かいシーン作りを行い、そこに秋田犬を連れて撮影しています。そうすることで、ただ「秋田犬が可愛い」というポスターだけで終わらせず、その場所自体の魅力をしっかりと伝え、秋田県のよさをPRすることを目指しました。撮影地は写真だけを見て判断するのではなく、当社のクリエイティブチームが実際に秋田県に足を運び、ロケ地の選定から撮影のアングル決めなどを綿密に行い、ご提案に挑んでいます。そういった点も評価していただき、3年間継続してご依頼いただく結果につながりました。
秋田犬で埋め尽くされた渋谷駅
また首都圏からの観光誘致では、ハチ公像があるということで、秋田犬ゆかりの地・渋谷を中心に交通公告をジャックし大きな話題に。電車の車体を秋田犬でラッピングしたり、駅構内に連続した大きなポスターを掲載したりと、駅全体が秋田犬まみれとなり、非常に人目を引くメディア展開となりました。この様子がSNSでも発信され、テレビをはじめ、さまざまなメディアに取り上げられることも多くなりました。
当社には、交通広告を専門にしたチームがいることも大きな強みです。社内に専門チームがいることで、媒体の選択から効果的な展開方法、鉄道会社とのやり取りまでを円滑に進めることができるので、このノウハウを最大限に活かすことができました。
ほかにも2018年のハロウィーンには、渋谷駅前で秋田犬が仮装し「Happy Hallowan!」とデザインされたゴミ袋を配布するグリーンアップキャンペーンを実施。年末年始には、渋谷駅の巨大壁面広告にこれまで制作したビジュアルの年賀状としても使用できるポストカードを貼り、剥がすとコピーが出てくる仕掛けなど、話題化を図れるような提案をし、実際に採用されています。
広告・印刷業界で多数の賞を受賞
このプロモーションは、2017年に交通広告グランプリの企画部門で優秀作品賞を受賞。2018年には、ポスターをリメイクして制作したカレンダーが、第69回全国カレンダー展で最高賞である経済産業大臣賞を受賞しました。また2019年には、第11回東京屋外広告コンクールの第4部門で屋外広告協会会長賞を受賞し、続く第67回日本観光ポスターコンクールでも総務大臣賞を受賞するなど、多方面で当社のクリエイティブが高く評価された結果となりました。
「行け、行け、アキタ。」のプロモーションは第4弾をもって終了しましたが、今も問い合わせがあったり、ビジュアルを楽しみにしてくれているファンがいたりと強い反響があり、成功の手応えを感じた案件となりました。 当社では、全国にあるJTBの支店とも連携をしながら、こうした地域プロモーションを対応しています。また、営業・クリエイティブ・プランナーなどがチームとなってアイディアを出しており、次はどんな提案を出してくれるのかという期待感も持っていただいています。今後も単なる広告ではなく、より観光誘客につながるようにチーム一丸となっておもしろい仕掛けをご提案していきます。