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~あなたは職場に「居場所」がありますか?~職場における「心理的居場所感」に関する調査

リリース

2025.03.19

職場における「心理的居場所感」に関する調査
あなたは職場に「居場所」がありますか?

【調査結果のポイント】

1. 「心理的居場所感」の3つの要因、役に立っているという「役割感」、居心地の良さを感じる「安心感」、自分を見失わないという「本来感」のうち、「役割感」が他より高い数値を示した。
2. 「心理的居場所感」は一般社員で低く、役職が上がるほど高い、勤続年数も上がるほど高い傾向。
「心理的居場所感」は年代によって複雑な動き、女性一般社員では30代で低下。
3. 「心理的居場所感」が高い人ほどワーク・エンゲージメントが高く、職場内のモチベーションの伝播を強く感じていた。
4. 「心理的居場所感」の構成要因「役割感」は「役割の明確化」や「自己の存在価値の実感」などと相関していた。
5. 「心理的居場所感」の構成要因「安心感」は、職場の「多様性」「包摂性」、「会社の価値観との一致」「上司とのコミュニケーション」などと相関していた。
6. 「心理的居場所感」の構成要因「本来感」は、「成果」「包摂性」「会社の価値観との一致」などと相関していた。
7.フレックスタイム制度、 子供の看護休暇や短時間勤務などの働きやすい制度は「心理的居場所感」と相関していた。
8.女性を優先的に対象とする制度は女性社員の「心理的居場所感」と相関していた。

【まとめと提言】

I「心理的居場所感」はモチベーションを高め、職場内での良いモチベーション伝播を高める可能性がある
II一般社員や勤続年数の短い社員、30代女性一般社員などへの対策が必要
III 役割の明確化や従業員一人一人の存在価値を認めることで「役割感」醸成を支援する
IV 職場の多様性や一人一人を大切にする包摂の風土、会社の価値観と自身の価値観との共通点を見出すこと、また上司との十分なコミュニケーションで、「安心感」醸成を支援する
V 一人一人が能力を発揮して成果を出し、包摂の風土を作り、会社と従業員の価値観の一致を実感してもらうことで「本来感」醸成を支援する
VI 制度の充実によって「心理的居場所感」を高める

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雇用の流動化やリモートワークの拡大など働き方の変化や多様化に伴い、職場の人間関係やコミュニケーションのあり方、ひいては職場というものの持つ意味が大きく変わりつつあります。1日の多くの時間を過ごす職場で、働く人はその居心地をどのように感じているのでしょうか。近年の研究で、企業で働く人が居場所を感じることがメンタルヘルスや職務満足度、組織への貢献態度、離転職意思など経営における重要なテーマに関わる可能性が指摘されています。
株式会社JTBコミュニケーションデザイン(以下JCD)ワーク・モチベーション研究所は、「心理的居場所感」研究の第一人者である中村准子氏(筑波大学働く人への心理支援開発研究センター准教授)と共同で、『職場における「心理的居場所感」に関する調査』を行いました。調査結果から「心理的居場所感」がワーク・エンゲージメントと関連することや職場における役割の明確化、多様性・包摂性などの取り組み、また働きやすい制度があることが「心理的居場所感」に関わっていることが明らかになりました。

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【調査概要】

調査方法:インターネットリサーチ
調査地域:全国
調査対象者:519名
従業員100人以上の会社に勤務する20歳から69歳までの男女
20代、30代、40代、50代、60代の男女の10グループがそれぞれ52サンプルとなるよう抽出
※不適切な回答を削除した結果男性20代のみ他グループより1件少ないサンプル数となった
実施期間:2024年11月29日~12月1日

調査内容の詳細についてはこちら

本件に関するお問い合わせ先
◆報道関係の皆様からのお問い合わせ先
株式会社JTBコミュニケーションデザイン 広報室
TEL:03-5657-0860